介護日記3 病院での診断

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母は、最近食欲がなく、ぐったりしていた。
自分で着替えることも難しくなり、
朝晩、私が着替えさせることが多くなっていた。

――これも、血尿のせいなのかもしれない。

病院を受診させると決めた夜、
私は不安でいっぱいだった。

#7119に電話をし、症状を伝え、
緊急性があるかを尋ねた。

「ご本人の意識がはっきりしていて、
強い痛みがなければ、翌日の受診で大丈夫です」

そう言われた。

「仕事があるのになぁ……」

一瞬、そんな思いが脳裏をよぎる。
でも、もし連れて行くのが遅れていたら、
そのほうが、よっぽど後悔する。

仕事を休む連絡を入れ、
朝一番で近所の泌尿器科へ向かった。

母は、もう歩くのも精いっぱいで、
できるだけ歩かせないように車で連れて行った。

けれど、病院の駐車場は満車。
近くのコインパーキングに停め、
なんとか事なきを得た。

母は、
今からどこへ行くのかもわからないまま、
言われるがまま、私の後をついてくる。

尿検査のために、コップを渡される。

「出ない」

その一点張りだった。

水を飲ませようとすると、嫌がる。
尿を取らなければ診察は始まらない。
ただ、時間だけが過ぎていった。

結局、尿が取れないまま、順番が回ってきた。

ひとまず、エコーで膀胱の様子を見ることになった。

「……はっきり、影がありますね」

先生はそう言った。

「その影のせいで、
片方の腎臓から尿が出ていません」

そして、
先生は「腫瘍」という言葉を使った。

「これは、大きな病院での再検査が必要です。
仮に腫瘍を取るとしても、
年齢的に外科的治療は厳しいかもしれません」

「手術をするより、
何もしないほうが、長生きする場合もありますよ」

頭の中が、真っ白になった。

……どういうこと?
母が、いなくなるの?

今まで一番恐れていたことが、
現実になってしまった気がした。

その後、尿検査もなんとか終わり、
膀胱炎もあるとのことで、
抗生物質と止血剤を6日分処方された。

「金曜日に、もう一度来てください」

そう言われた。

その日は、
ちょうど御用納めの日だった。

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