3月17日、仕事を早退して、緩和ケアの面談へ向かった。
病院は自宅から車で15分ほどの場所にある。
当日は、担当医師、看護師、地域連携センターのスタッフの方と面談。
話を聞いて最初に感じたのは、「ここは治す場所ではなく、穏やかに過ごすための場所なんだ」ということだった。
延命措置は行わず、痛みや苦しさを取り除くことを最優先にする。
どうすれば安らかに過ごせるか、それだけを考える医療。
母の今の状態を説明しているうちに、感情があふれてしまい、涙が止まらなくなった。
マスク越しに鼻水も止まらず、うまく話せていたのかもわからない。
最近、本当に涙もろくなった。
ちょっとしたことで、すぐに泣いてしまう。
今後のことについては、
「自宅で過ごせる間は家で、難しくなったら入院したい」と伝えた。
先生からは、
「緩和ケアは本人のためだけでなく、家族のためでもあります」
と言われた。
無理な介護は抱え込まず、プロに任せる。
そうすることで、家族は“最期の時間”を穏やかに一緒に過ごせる。
私は一人で介護していることもあり、ショートステイの利用も勧められた。
その後、病棟を見学させてもらった。
24時間面会可能で、家族の泊まり込みもできる。
すべて個室で、とても静かで、きれいな空間だった。
ここで最期を迎えられるのなら、恵まれているのかもしれないと思った。
もしこれが一般病棟だったら、
面会時間は限られて、会いたいときに会えない。
そんな環境になることも多い。
そう考えると、「最期の受け皿」があることに、少し安心もした。
今の母は、まだ大きな痛みはなく、なんとか一人でも過ごせている。
ただ、膀胱がんの場合は、強い痛みというよりも、
何度も何度もトイレに行きたくなる違和感が出ることが多いそうだ。
それは、まさに今の母の状態に当てはまる。
そういったつらさも、緩和ケアで軽くすることができると聞いた。
母にとって、
家で過ごすのと、緩和ケア病棟で過ごすのと、
どちらが幸せなんだろう。
考えてみるけれど、やっぱり今は、
慣れ親しんだ家で、気ままに過ごすことが一番なんじゃないかと思う。
ただ、ひとつだけわからないことがある。
入院するタイミング。
それが、今の私には一番難しい。

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