介護日記39 パワーをもらう

介護日記
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3月22日

昨日の夜は、母が少し自分から言葉を発した。

「おかえり」や「おはよう」。
真夜中には「今何時?」と聞いてくれた。

思わず嬉しくなって、
「今、おはようって言ったんですよ」と伝えると、
母は「そうなんですね」と、少し驚いたように返してくれた。

入院してからの母は、
病院のスタッフとの会話もほとんどなく、
うなずく、首を振る、「痛い」といった最低限のやり取りだけだった。

だからこそ、その一言一言が、
とても大切で、胸に残る。

唇がカサカサで気になって、ワセリンを塗ってあげると、
少しツヤが出てきた。

「ちょっとツヤツヤしすぎたかな?」と、
スタッフの方と顔を見合わせて、ふっと笑う。

そんな何気ない時間が、ありがたく感じる。

夜には、少しだけどお通じもあった。

もうほとんど食べることも飲むこともできず、
最低限の点滴だけで過ごしている中で、
体がまだこうして反応していることに、静かな驚きもあった。

朝、目が覚めて、まず母の顔を見る。
おでこにそっと手を当てる。熱はなさそう。呼吸も穏やか。

今日も、何事もなく穏やかに過ごせますように。
そんなことを、静かに願う朝。

こうしてブログを書きながら、実は友人限定のSNSにも日々のことを綴っている。
母のこと、そして介護休業を取ったことも書いた。

普通の関係性であれば、
こういう状況のときに積極的に連絡を取るのは遠慮する人が多いと思う。

私が一人で看ていること、
寂しさを感じていること、
誰かとつながりたいと思っていること。

そこまで汲み取ってくれる人は、そう多くはない。

そんな中、大学時代の友人がメッセージをくれた。

近所には住んでいるのに、なかなか会う機会がなく、
「いつか会いたいね」がいつも定番のやり取りだった。

でも今回は違った。

今の状況を心配してくれて、
「時間があるときに話を聞くよ」と声をかけてくれた。

その一言が、すごく嬉しかった。

一日中、一人で母と向き合う時間は、
思っている以上に体力も気力も消耗する。

誰かと話したい、そう思っていた。

急遽、ファミレスでランチをすることになった。

学生時代からの友人だから、
私の家族のことも、これまでの人生もすべて知っている。

だからこそ、今の私にそっと手を差し伸べてくれたのだと思う。

これまでのことを話していくうちに、
「あなたが元気でいることが、お母さんの願いだよ」
そう言ってくれた。

「人生はこれから。あなたが幸せになることを、お母さんはきっと願っている」

その言葉に、また涙があふれる。

相変わらず、泣きながらランチを食べるという、
なんとも不思議な光景。

でも友人は、
「いいよ、いいよ。気にしなくていいよ」と、やさしく笑ってくれた。

「他人の目なんて気にしなくていい。
自分がこうだと思った道を進めばいい」

実はその友人も、病気を経験していて、
“今やりたいことをやる”という思いで日々を過ごしているという。

変わらないテキパキとした話し方と、前向きなエネルギー。
会ったことで、大きな力をもらえた気がした

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